今は時代の大きな転換期。これまでの「地の時代」は終わり、「風の時代」が始まったと言われています。まずは、占星術の観点から「風の時代」を考察し、私たちが新しい時代をどう生きていけば良いかというテーマを探ってみたいと思います。
古代の人々は、夜空の星の配置が大きく動く時は、時代も大きな変化が起こることに気がつきました。そして世界や社会の変化などを読むための手段として、占星術が誕生したのです。
近年の占星術においても、時代の変化を示す、注目されている星の配置があります。
それが20年に一度起こるグレートコンジャンクションです。発展・拡大の星である「木星」と、試練・忍耐の星である「土星」が重なると、社会が大きく変わると言われているのです。2020年の12月にこれが起こり、世間的にも注目を浴びました。
それでは木星と土星が重なった時のエネルギーをイメージしてみましょう。
木星は言わば外に向かって広がっていくエネルギーです。土星は中に閉じ込めるエネルギーです。この相反するエネルギーが重なれば、ものすごいエネルギーが外にも中にも迎えず、その場で渦巻いていくような力になっていく事がイメージできませんか?これが時代を変えるエネルギーとなるのです。
ここではこれ以上詳しく触れませんが、20年ごとにどう時代が動いてきたかなどの情報は、ネット上にもたくさんありますので、ご興味のある方は「グレートコンジャンクション 2020年」などと検索してみて下さい。
さて、2020年のグレートコンジャンクションは、更に特別な条件がいくつも重なったのです。
地球から惑星を見た時に、重なったように同じ場所にある事をコンジャンクションと言うのですが、実際は何度か誤差があります。それが木星と土星がピッタリ重なったのは、なんと800年ぶりだったのです。
さらには、ここに冥王星までもが重なり、トリプルグレートコンジャンクションと呼ばれていました。これが2020年12月に起こった、天体のビッグイベントだったのです。
では実際にどのような変化が起こったのでしょうか?
ポイントは2点。まずはこれらの惑星が、「やぎ座」から「みずがめ座」に移ったという事です。
やぎ座の象徴は「社会や日常のルール」
みずがめ座の象徴は「自由や個性」なので、これからの時代は、みずがめ座の時代=風の時代と言われているのです。
そして冥王星の特徴は「破壊と再生」
これらをまとめると、これまでの時代を作ってきた「社会や日常のルール」が、徹底的に「破壊」され、そして「再生」されていく・・と読むことができます。
実際にそうでしたね。コロナ禍に始まり、自然災害の連続、政治や経済も崩壊の方向に進んでおり、移動の制限による生活の見直し。そして戦争の不安。
今や過去の日常やルール、常識が全く通用しない世の中へと、急速に進んでいます。
新しいものを生み出す前には、一旦、既存のものを壊す必要があります。だから冥王星が象徴する「破壊」が進んでいるのです。
まさに時代は、星で見る動きの通りに進んでいる事が一目瞭然です。
占星術的には、200年続いた「地」の時代から「風」の時代への移行も同時に起こりました。
これは12星座を火・地・風・水の4つに分類する中で、「風」の分類の星座(まずは、みずがめ座)に移行した事を示します。
このように、新時代である「風の時代」は、古い世界の破壊と共に、その始まりを迎えています。今はまだ「破壊」の段階、新しい時代の序章です。
今、占星術を学ぶべき大切な意味として、私たち一人ひとりが「風の時代」を意識して変化していく事が求められているからです。ここを理解し、未来を見据えないと、目の前の「古い時代の崩壊」を乗り越えることが困難になってしまうかもしれません。
それでは、その重要なヒントを、もう一歩踏み込んで解説していきます。