生命の個性占星術には、大きな2つの思想が根底にあります。この2つの思想を重要視しているから、一般的な西洋占星術とは違った印象を受けるのかもしれません。
この2つの思想は、いずれも世界観を表す根源の思想です。そして「人間はどこから生まれてきて、どこに帰るのか?」「人間は何の為に生まれてきているのか?」という人間の本源的な疑問への答えとなっています。
生命の個性占星術における「言葉」のルール
目には見えないけれど、確実に存在するもの。
例えば、人間には肉体と心があります。肉体は確実にここにあり、目にも見える存在です。しかし「心」は見えない。どこにあるかもわからない。でも確かに「ある」のは間違えないと、誰もがわかることしょう。
同じように、確かにあるけど見えない存在を表す言葉として「生命」「心」「魂」「命」「精神」など、様々な言葉があります。そしてこれらに明確な定義は存在しません。
生命の個性占星術においては、これら「見えないけど、確かに人間に備わっているもの」を言葉として表現する為に、独自に定義(ルール)を定めました。
まず人間の「個」を表すものとして、「肉体」と「魂」があると表現します。肉体から魂が抜けたら、それは人としての死を意味します。
過去世での私たちは、すでに死んでおります。つまり肉体は失っています。従って、過去世の私を語る時は、「魂の記憶」「魂の癖」というように「魂」という言葉を使います。
そして現世に生まれてきた時、過去世から引き継いだ「魂」が「肉体」と融合し、人としての生を受けた後は、「肉体」と「心」と表現します。私たちが意識で感じているのは「心」です。
私たち人間の心の中にある小宇宙は、大宇宙と同一です。つまり同じ「生命」そのものなのです。
従って「生命」という言葉は、大宇宙という存在そのものを表すものであり、同時に、私たち人間そのものを表す言葉でもあると解釈します。
従って「心」は生命の一部です。「肉体」も生命の一部です。生命は「全体」を表す言葉であると定義させてもらいます。
近年のスピリチュアル業界には、人間の本質は「魂」であり、「肉体」は宇宙からの借り物である・・というような「魂」重視説を語る類のものが多く見かけられます。しかしこの考え方は、肉体を軽視し、現実の世界を捨て、「魂の世界」という名の偽りの世界に逃げ込む思想になりかねないと危惧しております。それゆえ、心も肉体も「生命」なのだと再確認したいのです。
「生命」は全体感を表します。そして大宇宙の生命の一部として生まれてきている私たち人間の、それぞれの役割が「個」つまり「個性」なのです。
“生命の個性占星術”は、大宇宙の生命に与えられた「個」としての私たち一人ひとりの持つ個性=役割、「生きている使命を知る」・・という意味そのものを示しているものとして名付けました。
それでは、この考え方のベースとなる「ワンネス」と「輪廻転生」について、もう少し理解を深めて頂きたいと思います。