カルマに対峙-牡牛座♉️と蠍座♏️

星座の特徴を、対局の星座で考察するシリーズ第二弾。
今回はおうし座♉️をメインにし、さそり座♏️の過去世を考察します。

テーマは過去世のカルマに対峙するということ。
もちろん全ての星座に、各々違った特徴があり、そこから生まれるカルマの質も違うのですが。カルマに大小はなく、どちらかと言えば、過去世での体験の濃さにより、カルマの大小が決まってくるのでしょうが・・・。

ただ、おうし座さんのカルマが相対的に見た場合、重い傾向にあると感じるのです。
前回の記事、いて座♐️のカルマの生まれ方は、ある意味わかりにくい例でした。こんな事がカルマになっていくんだ・・という例だったと思います。
それに対し、おうし座♉️のケースは、わかりやすいと言えると思います。

2ハウス牡牛座♉️と8ハウス蠍座♏️

おうし座さんは、過去世の多くでさそり座の過去世を体験しています。
この2つの星座を見るキーワードは、「ソウルメイト」という事になります。

ソウルメイトとは、親子や夫婦などの人間関係を超えて、魂と魂の繋がりという、もっと深い関係を指します。同じ魂=志を持って、共に生きていくパートナーというようなイメージでしょうか。

また似たような関係にカルマメイトという言葉もあります。
一般的にカルマメイトは、縁を切った方がいい関係・・のような悪いイメージで捉えられている場合もありますが、ここではその概念では話しません。

カルマメイトとは、過去世でお互いに何かしらのカルマの課題を抱えあって、それを克服すると約束して生まれてきた関係・・として捉えます。

これはカルマの捉え方の問題だと思います。
カルマ=悪い事という一面しか見ていない場合は、カルマメイト=怖いから縁を切った方がいい・・という発想になってしまいますが、過去に背負ったカルマは、返していかないと幸福には向かえないのです。

つまりカルマメイトとの出会いは、お互いに対峙して、カルマの課題を克服することで、より幸せな関係を築いていくことを、過去世で約束して出会っている関係、と捉えるべきだからです。

もしここでカルマメイトとの縁を切ってしまった場合、カルマはいつまでも消えない・・むしろ転生するごとに、どんどんカルマが重くなっていく可能性の方が大きいと知るべきです。
今回の記事で、これが良く理解できると思います。

ソウルメイトもカルマメイトも、過去世からの深い宿縁がある関係には変わりないのです。

2ハウス牡牛座♉️の基本的な特徴

2ハウスおうし座の示す基本の意味は「価値」です。
少しわかりにくいですね。
五感を感じること、と言っても良いかもしれません。目に見える世界、現実世界に価値を感じること、という意味もあるでしょう。

まず衣食住という基本的な生きるものへの価値です。
私たち人間が生活する為には、「物」が必要です。食べる物、着る物、住む家など。これらの物がないと生活が成り立ちませんし、物を充実させることは、人間としての幸福へも繋がります。

人間社会は「物」の代わりに「お金」というルールを生み出しました。お金も物に匹敵する価値を有しています。従って、2ハウスおうし座の意味する事に「お金」というキーワードも強く表れます。

そしてもう一つのキーワードが「所有」です。
お金にしても物にしても、少ないと不安になります。これらを貯めていく事、多く所有することは、安心に繋がります。

また人間の持つ基本的な価値観、五感を元にした「価値」全般も意味することになります。この食べ物は美味い、野菜しか食べたくない・・とか、この匂いが好き、この場所は暗いから嫌い・・などを指します。

おうし座さんは、とっても平和的で自然を愛します。美しいもの、楽しいもの、五感で楽しめるもの全般が大好きです。

おうし座の対局の8ハウスさそり座は、目に見えない世界への探求がテーマです。逆におうし座は、目に見えるこの現実世界こそがテーマになっているのです。
地にしっかりと足をつけて、大自然から宇宙のエネルギーを五感で感じる。私たちが人間として生まれてきた意味を、全身で感じることが、おうし座の最大のテーマなのかもしれません。

8ハウス蠍座♏️の基本的な特徴

対して8ハウスさそり座は、「目に見えない世界」が一番のキーワードになります。
別の記事で、同じ目に見えない世界の12ハウスうお座との違いを考察しましたが、私たち人間は、大宇宙と同じ生命である・・という世界観をダイレクトに感じるのが12ハウスうお座の特徴なら、8ハウスさそり座は、目に見えない世界への探求の段階なのでしょう。

この世界は、目に見えるものだけでは説明できないことがある。では私たちはどこから生まれて、死んだらどうなるのか?8ハウスさそり座の段階では、まだ結論には辿り着いていません。

そして目に見えない世界への興味の対象は、やはり「人間」からなのでしょう。
「生と死」「輪廻転生」「性」などがキーワードに上がってきます。

さそり座さんの特徴は、人間の心の奥を見抜くような深い洞察力です。一見は物静かで秘密主義ですが、心の内側はどの星座よりも一番激しく、強い感情を秘めています。

また、広い人間関係よりも、この人と決めた人に対する深い想いがあるのが特徴で、その人とどこまでも深い関係を築くことにこだわります。それ故、執着心なども強く、共依存を超えた「強依存」を起こしてしまうのも大きな特徴でしょう。
強い執着心は、その願いが叶わなかった時に反転します。嫉妬心や妬み、恨みといった負の感情が強いのも、さそり座の特徴です。

今回考察するポイントも、ソウルメイト・カルマメイトとの関係にありますが、その奥にある本当のテーマは、「深い愛情」と「憎しみ」は表裏一体である・・という事になるのかもしれません。

人間関係の出会いと別れ

さて本題に入る前に、おうし座さんのカルマのヒントを考察しておきましょう。
おうし座さんの過去世はさそり座なので、さそり座時代にカルマを積んだことになります。

先ほど「深い愛情」と「憎しみ」は表裏一体であると言いました。愛も憎しみも同じ感情の裏表だという意味ですね。

愛が大きければ大きいほど、裏切られた時のショックは大きくなります。そして愛は憎しみに瞬時に変わります。

ソウルメイトと強い繋がりを持っていた二人が、何かの出来事で対立し、傷つけあってしまった場合、カルマメイトに変わると考えられます。
そして表面には憎しみの感情があったとしても、裏には大きな愛情が潜んでいるのです。だからカルマメイトは、時空を超え、輪廻転生を繰り返して、必ず出会う事になるのです。それだけ深い絆と、強い想いで結ばれているからです。

カルマメイトの関係は、切っても切れるものではありません。もし縁を切れたと思っていたとしても、転生してまた巡り会うに違いありません。

一般的にも人間関係において、縁が切れるというケースは、お互いの中に何の関心も興味も無くなるパターンなのではないでしょうか?
この場合、名の通り、本当に「縁」が切れるのです。「繋がり」も「絆」も「感情」も「課題」も・・もちろん「カルマ」も全て切れて、関係が無くなるのです。

こう考えると、ソウルメイトやカルマメイトの関係が、いかに深く、いかに大きな愛情で結ばれていたかが見えてきます。

8ハウスさそり座は、これだけ深く、他者と絆を持ってきた人達なのです。

蠍座♏️時代の過去世を検証する

さそり座さんは、基本的には秘密主義で、自分の本心をなかなか明かしません。
そしてたった一人の、心を許せる人を見つけます。

この相手は、異性とは限りません。自分の人生を全てかけられる唯一無二のパートナーに全身全霊を注ぎます。
そしてそのパートナーに全てを尽くすことで、その相手の成功を手助けすることを自分の喜びとします。

さそり座さんは、洞察力に優れ、特に人の心理を読み解く才能に長けているので、目に見えない世界にアプローチする存在、例えば神官であったり、オカルト集団の重要ポジションに就いていたり、現代で言えば心理学を(学ぶ立場ではなく)実践するような立場の人であったとイメージできます。

そして唯一のパートナーに心を合わせていきました。まるで魂と魂が融合するかのような一体化を試みたのでしょう。今の言葉で言えば、身も心も一つになるような状態まで、一体化を進めていきます。
地から足が離れ、精神だけが融合するような体験をしたのかもしれません。

ここで一つポイントがあります。
さそり座さんは、まだ真理には辿り着いていないのです。つまり過去で行ったスピリチュアル体験は、間違った体験と言ってよいかもしれません。
その理由として、さそり座さんは洞察力が深く、他者の心理や目に見えない状況まで読み解く能力に長けているのが大きな特徴ですが、間違えることもよくあるのです。特に自分の感情が強く出た時に、読み間違えます。

このように、どこまでも大切な一人の人に尽くしてきたさそり座さんですが、その深い想いがいつも報われてきたとは限りません。つまり裏切られる体験もしてきているのです。

ここで考えられるパターンを挙げてみます。
さそり座さんは、自分を犠牲にしてまで、相手に尽くし、その相手が社会的地位を確立するのを手助けしました。しかし、今の世の中でも同じですが、地位や名誉を得た者の多くが「心」を失います。自分の利益の為に非道な道に走ってしまう場合もあるでしょう。
こうして自分の正義と相手の思想が食い違っていくというケースは安易に想像がつきます。日々募っていく負の感情は、いつかどちらかが爆発させます。対立が起こるのです。
時代が時代なら、凄まじい悲劇を起こした事もあるでしょう。大切な相手を傷つけ、傷つけられ、望まぬ別れを経験したことでしょう。

愛が深すぎるが故に、憎しみも大きいのです。さそり座の起こす人間関係の悲劇は、他の星座を圧倒することでしょう。徹底的に相手を傷つけ・・つまり冒頭に話したように、一回の人生で積んでしまうカルマの重さがとてつもなく大きいのです。

また考えられる過去世のパターンでは、二人ともそれなりに社会的立場は大きい事も想像できます。これは単なる痴話喧嘩のレベルではなく、周囲の人も巻き込んだ悲劇に発展してしまったパターンも十分に考えられるでしょう。

そしてこの傷は簡単には癒えることがないのです。
何度も何度も転生し、再び巡り合い、立場を変えては相手に復讐し、傷つき、傷つけあってきた過去が浮かんでくるのです。

そう、おうし座(過去世がさそり座)のカルマの一番のキーワードは「復讐の連鎖」なのです。

おうし座さんに与えられた最大の恩恵

ここまで読まれてきた方は、少し怖く感じてしまったかもしれません。

しかし安心してください。愛と憎しみは表裏一体であると言いました。過去が憎しみで包まれていたとしても、裏を返せば、それだけ深い愛情が根底にあるという事なのです。

おうし座さんの性格は温和で平和的です。争いを望んでないのです。そして大地から優しいエネルギーをいつでも受けられる力があるのです。

この特徴を見ただけで、過去世からのカルマの連鎖を断ち切る可能性を感じませんか?

宇宙から与えられる最大な恩恵が、ソウルメイトとの出会いです。もちろんカルマメイトも、カルマを断ち切った後はソウルメイトになるでしょう。

時空を超えた深い絆との運命の再会。そのチャンスに恵まれるのが、おうし座さんとさそり座さんの特権と言っても良いかもしれません。

一番苦しんだ人が、最後は一番幸せになる権利があるのです。

それでは次回、このカルマの連鎖を断ち切る為のポイントをお話ししていきます。