星読みで未来予測をする時に、一体どんな事が起こるのか?誰もが不安を感じてしまうのが、トランジットの冥王星なのではないでしょうか?
冥王星の公転周期は249年。つまりホロスコープの周りを一生かけても一周しない星となります。誕生時のネイタルチャートにある惑星との関わりも一生に一度だけの経験、もちろん全ての経験はできない事になります。
冥王星は以前は太陽系の9番目の惑星とされていましたが、他の惑星と比べた場合、特殊な軌道を描いていたり、当初の予想よりも小さい星である事がわかってきて、遂には惑星としての立場から外れ、今では準惑星としてみなされています。
また今では、冥王星の衛星カロンと二重天体ではないかとも言われています。
しかし占星術においては、未だに冥王星の存在意義は大きく、惑星の一つとして扱われています。
冥王星の持つ絶大な影響力
地球から最も遠い惑星、冥王星が、なぜこれほどまでに私たち人間の人生に影響を与えるのでしょうか?
誰もが一度は、そんな遠い星のエネルギーが、本当に私たちまで届いているのか?という疑問を抱いた事があるのではないでしょうか?
答えは簡単かつ明確です。
天空に見える大宇宙は、私たちの生命の中に内在する小宇宙と同一だからです。
つまり最も遠い惑星である冥王星は、私たちの生命の一番深いところ、つまり深層心理の一番深いところにあるエネルギーと見ることができるからです。
生命の中にある小宇宙は、空間だけではなく、時間をも超えて存在すると考えられます。
つまり冥王星は、私たちの過去世からのカルマに最も影響のある星である事もわかるのです。
であるならば、トランジットの冥王星が誕生時のネイタルチャートとの関わりを持った時は、何かしらの劇的な変化が起こる事は当然の事として、深く読めば、それはカルマの課題に直面すること、つまり人間の宿命という問題に関わった出来事が起こると考えるのが正解でしょう。
冥王星の役割を考える
冥王星は太陽系の外からのエネルギーを、太陽系の中に持ち込むと考えられます。
また同時にこれは、私たち生命の小宇宙イコール大宇宙からの大いなる変革のエネルギーをもたらす役目があると捉えることもできます。
冥王星は、新しい時代に促す役割を持つのです。そしてそれは、既存のものを全て根底から覆すような、根本的な変革をもたらすとも言えるでしょう。
革命には過程があります。新しいものに創り変える場合、まずは既存のものの破壊から始まります。これまでの価値観を全て壊し、そして新しい価値観に根底から変えていくのです。
冥王星が、死と再生、破壊と再生などと言われている所以です。
従って、冥王星が巡って来た人は、その方の人生においては根底からひっくり返るような大きな出来事に直面するでしょう。それは安定して平穏を望んでいる人からは、予期せぬ、好ましくない変化かもしれません。
しかし新しい自分に、より自分という宇宙を自覚した自分に変化したい方には、嬉しい変化になるに違いありません。
風の時代は冥王星と共に
今は風の時代に入ったと言われています。しかし本格的な風の時代は、冥王星が風の星座=みずがめ座に本格的に突入する2025年からです。
それまでは、いわばプレ風の時代です。
風の時代への移り変わりに、冥王星が大きく影響しているのは言うまでもありません。そしてこれまでも、地の時代の象徴であった、社会のルールが根底から壊されてきています。
この特徴を知れば、これから数年も、大きな破壊が繰り返されて、価値観が根底から変わっていく事が容易に想像できます。
ここで重要なのは、安定を望み、過去の価値観にしがみついている人には、冥王星のもたらす破壊は、絶望的なものとして映るという事です。しかし新しい時代を望み、その流れに乗って変化を希望している人にとっては、嬉しい時代の変革となるという事なのではないでしょうか?