欠けた心の補完-獅子座♌️と水瓶座♒️

今回は5ハウスしし座と、11ハウスみずがめ座の考察となります。
しし座さんの過去世はみずがめ座です。そしてテーマは、欠けた心の補完。

前回の2ハウスおうし座と、その過去世の8ハウスさそり座は、非常にダイナミックでわかりやすいカルマのテーマでした。ザ・カルマ!と言っていいくらい、ハードな人生体験をしそうです。
それに対して、しし座は、本人からすると非常にわかりにくいのです。客観的に見てもわかりにくい。イメージ的には「何かが足りない」という感じなのです。しかしその足りないもののおかげで、真の幸福をつかみにくいのですから。

ある意味、おうし座さんのカルマは、ハードな体験で大きく傷ついて、それを克服すると大きな幸せが訪れるというイメージでしたが、しし座さんは少し違います。生命の「質」を変えることで、真に幸せを感じられる・・というイメージになるのでしょうか。

しし座さんの真のテーマは、本物の愛を差し出し、本物の愛を受け取ることです。

5ハウス獅子座♌️の基本的な特徴

宇宙生命から個としての役割を与えられて誕生した人間の生命は、1ハウスで自我が芽生え、その後、周りの環境から様々なことを学びながら、自分を磨いてきました。その頂点を5ハウスで体験します。
5ハウスは、自己表現の部屋。自分の個性を元に、自分らしい何かを創造する場所になるのです。

5ハウスしし座の一般的な特徴として「創造」というテーマが代表となります。それに付随して、芸術や音楽、美術や演劇、趣味やエンターテイメントといった創造的なものが並びます。もちろんこれらは、わかりやすく自己表現をして創造するジャンルなので、5ハウスしし座さんには向いているでしょう。
ただ、本来の意味は、自分の個性を表現し、自分らしく何かを生み出すこととなるので、分野は問わないと考えていいです。家庭でも仕事でも、日常の中でも、自分らしく自分のスタイルでやっていく事が、5ハウスしし座さんの喜びのポイントなのです。

また5ハウスには「子供」というキーワードが出てきます。もちろん「子供を産む」「子供を授かる」という意味はあるのですが、ここで「子供」がテーマとなっている大切な意味が他にもあると思います。それは、この記事の中で考察していきます。

さて、獅子と言えば、百獣の王ライオンです。
しし座の特徴はライオンをイメージすれば、わかりやすいかと思います。最大の特徴は「王」という事でしょう。ピラミッドの頂点に位置する存在です。実際にしし座さんは、王様気質のタイプが多いです。誇りや威厳が備わっており、リーダーシップ抜群の頼れる、頼られるタイプです。人に頼られると優しい親分気質で、正義感も強いでしょう。
反面、意外と孤独に弱いという一面がありますが、これは過去世のみずがめ座時代の影響によるものです。

ライオンのオスをよく観察して下さい。(観察する機会はあまりないかもですが笑)戦えば、どの生物よりも強いですが、普段はあまり動きません。笑 同じ火の星座でも、積極的に動き回るおひつじ座との違いはここにあります。この性質も、しし座さんを理解するポイントになってきます。

11ハウス水瓶座♒️の基本的な特徴

10ハウスで社会の中で活躍した人が、次の11ハウスではグループや組織、団体の中に生きることになります。11ハウスのテーマはコミュニティです。
社会で自分の個性を最大限に輝かし、その力を試してきました。ここでは地位や名誉も得たかもしれません。しかし本当に大切なものまでは手に入らなかった。何かが足りない・・そんな想いをしたのかもしれません。
11ハウスは、コミュニティの中で、一人の力では実現できなかった理想を、仲間と一緒に実現していくというステージになります。

ここでイメージする仲間は、心がバラバラの寄せ集め的なグループではなく、同じ理想、同じ志に向かって進んでいる「同志」の集まりなのでしょう。11ハウスの真のテーマは「同志」です。

人間の生きる目的を考えさせられるテーマですね。後日ゆっくりと語りたいです。

5ハウスとの一番の違いは、獅子はピラミッドの頂点に位置していました。11ハウスでは、みんなが横並びです。上下の差はありません。
5ハウスでも「個性」を表現するというテーマがありましたが、11ハウスも「個性」がテーマです。しかしここでは、各々が個性を出し合って、自由で独創的な世界を一緒に創り上げていく事にあります。

みずがめ座さんは、自由で平等を愛し、個性的で革新的。規則やルールに縛られるのを嫌い、理想を追い求めていくタイプです。
また、家族などの血の繋がりよりも、同じ価値観の心を持つ仲間を重んじる特徴があります。

そして一見、欠点のようになりがちな性質も。これが過去世を読み解くヒントとなってきます。
みずがめ座さんは、科学的な思考が強く、発明の才はあります。発明家には孤独を苦痛とせず、理想とだけ向き合える心の強さが必要でしょう。
仲間を大切にするイメージはありますが、しし座さんのように仲間を必要以上に気にかけません。「みんな自立してるから自分でできるよね」と割り切っているのでしょう。みずがめ座さんのわかりやすい特徴で、どこか非感情的な冷たさを持っています。
常識に捉われていないので、変わり者が多く、その言動が一般の社会集団の中では浮いてしまったり、周りに不信感を抱かれやすいという面も出てきます。

水瓶座♒️時代の過去世を検証する

それでは、上記の2つの星座の基本的な特徴を元に、過去世を想像してみましょう。

しし座さんは多くの過去世で、みずがめ座の時代を過ごしてきました。
みずがめ座さんは、自分の心の中にある「理想」の為に人生を送っており、その為に、社会とは一歩外れた世界で過ごしていたと考えられます。また、理想の追求のために、自身の世俗的な欲望は二の次にしてきたのではないでしょうか?

ここで考えられる過去世の立場は、一番イメージしやすいのが発明家です。一生を研究所の中で過ごしてきたようなイメージですね。
発明家ではなくても、社会と距離を置いたところで何かの研究をしたり、観察をしたり・・。全く人間に興味がないわけでもなかったのです。ただ遠くから冷静に観察し、傍観するような「観察者」としての位置付けの立場にいたのでしょう。
このような生活を続けていけば、正常な感覚は失っていきます。

そもそも、なんで「水瓶」なのでしょう。同じ動物でなくても「天秤」はまだイメージできますが。
神話においては、不死のお酒が入った「水瓶」を持った、給仕する男性の姿が星座になっています。そして水瓶の口から出たお酒は、うお座の口に注がれていきます。
占星術が誕生した頃のバビロニアや、天文学が発展した当時のエジプトでは、洪水の象徴として良いイメージを持たれていませんでした。

ここからも、水瓶座はあくまで「主役」ではなく、主役から離れたところにある冷めたイメージというか、心の無いイメージが伝わってきます。

これらの過去世を経験する中で、本来は人間の心の中にいる無邪気な子供心、いわゆるインナーチャイルドを見失ってしまったのです。

傍観を繰り返す人生の中では、人間らしい心はあまり必要ありませんでした。そこで人間関係の中で出てくる「感情」が邪魔になってしまったのです。
理想の為に追求する人生。その為には、自身の「感情」も邪魔だったでしょう。そして他者から受ける「感情」に気が付くことはできても、それを受け止める事もできなかったのです。

みずがめ座の過去世では、自分の心を閉ざし、他者の感情からも、自分の感情をも閉ざしてしまうという人生を送ってきました。
そこでは、日常の当たり前の楽しみや、自己表現もなく、子供らしく無邪気に喜ぶ心さえも経験できなかったのでしょう。

獅子座♌️さんの持つカルマの記憶

しし座さんは、今世の人生の早い時期に、過去世での記憶を生命に思い出させられる出来事を体験されたと思います。
一番考えられるのが、幼少期における両親から受けた体験です。または家族の状況の変化などです。これら何かしらの現実体験により、両親に純粋に甘えることができず、どこか冷めた目で客観的に見ることであったり、自分の心を閉ざすことでしか、自分を守れなかったのでしょう。または、早すぎる時期に、家庭で責任を負わされ、子供らしく生きられなかったのかもしれません。

いつしか、あなた方の心の中には、人生を生きる為には、自分の役割を演じなくてはいけないという記憶からの癖が植え付けられてしまいました。

たくさんの観察者の人生経験の中で、あなた方は他人の状況を把握すること、目に見えない空気を読むことには長けておりました。しかし状況判断ができたとしても、その状況をどう変えていくかという行動を起こすすべは知らないので、ただ傍観することしかできません。

現実に起きている状況を、ひたすら考える事もよくあるかと思います。思考が働き、ありとあらゆるパターンを想定してしまい、考えれば考えるほど身動きが取れなくなっていくのです。ライオンが動かないといいましたね。勝てない戦いはできないのです。

そんなしし座さんが最後に取る行動は、目の前の現実の問題から逃げるしかなくなってくるのです。
この時に取る態度は、まず自分の心を閉ざします。そして相手の真心も閉ざしてしまうのです。

しし座さんは、相手と真っ直ぐに向き合うという事ができません。それゆえ、相手がどんなに深い愛情を差し出しても、それを受け取ることができないのです。

また、自分はこうであらないといけないという、自分が考える理想に忠実で、自分の本当の気持ちをも閉ざしてしまっている為、自分に素直に生きることができません。結果として「こうあらねば」の形を演じてしまうのです。

しし座さんは孤独を愛しているわけではありません。むしろ過去世でもずっと他人を観察してきました。誰よりも人との関わりを望んでいるのです。今世でも友人が多いのではないでしょうか?しかし目の前の人に向き合うのが苦手な為、人と接していても、他の事を考えている事が多くなります。「心ここにあらず」の状態が多いでしょう。

こういう態度は、他人には気づかれてしまいます。
付き合いは良いけど、何か軽い感じがする。一緒にいるのに、心がこの場所にいない。人間関係は広いけど、何か希薄さを感じる。そんな「心の置いてきぼり」の状態を感じさせてしまうのです。

親密な相手との関係においては、相手に小さな不満が蓄積していきます。積もり積もった不満は、小さな火種が燃え広がるかのような事件に発展してしまうかもしれません。
そして相手が全力でぶつかってきた時に、あなた方は心を閉ざし、その場から逃げ出してしまうのです。

あなた方にも相手の方にも、何が原因でこれほどまでの悲劇が起きてしまったかわかりません。
あなた方に愛情が無くなったわけでもない、もちろん相手も愛情があるから故に、強く近づいてきたのでしょう。
もしかすると、目の前に起きている事件は、それほど大きなものではないのかもしれない。でも、その結果は、二人にとっては、とてつもない大きな悲劇となってしまうのです。

しし座さんは、人生のどこかで、愛する人との別離を体験してしまうでしょう。そしてその別離は、お互いに未解決の課題を残した形での出来事となるでしょう。
こうして、カルマの課題に直面した時には、大きなカルマを積んでしまうのです。

失われた心を取り戻す

しし座さんに起きるカルマの試練は、失われた心を取り戻す為のきっかけになるのでしょう。
あなた方は、欠けた心を埋めることを体験し、真の愛情を受け止める運命にあるのです。
そして、真の愛情を差し出す為の学びが始まるのです。
悲劇を悲劇のままで終わらせてしまってはいけません。悲劇を真の幸福に転じていく為に、私たちは生まれてきているのです。

その為の重要テーマが、「インナーチャイルド」と「スーパーエゴとエゴの調和」です。

それでは次回の記事で、この2つのキーワードを紐解いていきましょう。