獅子座♌️は真の愛を差し出していく

前回の記事で、しし座さんの過去世、みずがめ座から引き継いだ生命の傾向性を考察しました。

過去世で欠けてしまった純粋な心。その為、愛を差し出されても受け取れない、純粋な愛を差し出すことができない心になってしまいました。
そして目の前の大切な人から、自らの心を閉ざし、相手の心からも閉ざしてしまうが故に、別離の悲劇を起こしてしまうカルマ。
そのカルマを克服する2つのポイントを、考えていきましょう。

インナーチャイルドを目覚めさせる

インナーチャイルドは、直訳すると「内なる子供」
自分の中にいる、もう一人の自分。無邪気な子供心を持った自分のことを指します。

大宇宙の生命と人間の生命は本来同一です。そして宇宙から何かしら「個」としての使命を与えられて生まれてきたのが、私たち人間です。
これを、私たちの中には「宇宙生命としての私」と「個としての私」の2つの存在があると例えることができます。

そして私たちは個人のエゴをもとに生きています。宇宙生命の心は忘れてしまっているのが普通なのです。
しかし、しし座さんの場合、少しだけ違います。みずがめ座の過去世において、現実を犠牲にし、理想の為に生きようとしてしまった結果、「こうあらねば」という全体意志の方に心が向いてしまい、自分のエゴや欲望の為に生きるという個人の意志が疎かになってしまったと捉えることができます。

これはハウスを見れば一目瞭然です。1ハウスから6ハウスまでの下半球は、自己中心的に自我を高めていくステージです。こう考えると11ハウスが自我から一番遠くなってしまった存在なのでしょうから。

ここでいうインナーチャイルドは、無邪気な子供のように、純粋に自分の心に従って生きること、と言い換えていいでしょう。しし座さんは、それを見失ってしまったのです。
しし座さんの持つエゴは、頼ってくれる人達を「守らなくちゃ」といった、大人としてのエゴなのでしょう。

一般的に「インナーチャイルド」は、幼少期に家庭環境で受けたトラウマそのものとして捉えらています。子供の頃に、子供らしくいられなかった体験を通し、傷ついたトラウマが大人になっても残っているという精神の状態そのものを指す言葉でもあります。

トラウマとしてのインナーチャイルドの特徴は、孤独を感じやすかったり、自己批判ばかりする、自分を良く演じる、コンプレックスが強い、感情を素直に出せない、自己中心的、問題から逃げ出す・・といった傾向(症状)が挙げられます。
これまで、しし座で論じてきた通りですね。

ここからは、内なる子供という意味でのインナーチャイルドの概念を元に話を進めます。

見失ってしまったインナーチャイルドを取り戻す為に、宇宙は「しし座」らしい生き方を与えてくれているのです。
しし座は、趣味や楽しみを通し、個性を発揮していくステージです。自分に正直に、子供のように純粋に、どんどん人生を楽しみなさいね・・という宇宙からのメッセージです。

実際に、しし座さんは「わがまま」で自己中心的な人が多いでしょう。まるで・・ライオン。
でも、わがままでいいのです。自分のエゴに忠実になる事が宇宙から与えられたレッスンなのですから。

これは本人が理解しておくというより、周りの人が理解してあげた方がいいかもですね。笑

そして最大の鍵は「子供」です。実際にしし座さんは、良い子供に巡り会えるでしょう。もちろん自分の子供かもしれませんが、そうとも限りません。

しし座さんがカルマに直面し、愛する人との別離を体験した時、目の前に大切な子供がいるのではないでしょうか?
これまで、他人に心を開けなかった。他人と真っ直ぐに対峙できなかった。他人との関係から逃げてしまった。でも、目の前の「子供」から逃げるわけにはいきません。

ここで「子供」に真摯に向き合うという体験を通し、自分の心を開いていくという学びが起こるのです。子供は純粋な心にしか反応しません。子供の前で自分を演じても、すぐに見抜かれてしまいます。
そして子供と真っ直ぐ向かい合い、一緒に遊んでいく中で、自分の中のインナーチャイルドを思い出していくのです。

しし座さんが一生をかけて向かい合っていくテーマは「子供」なのかもしれません。たくさんの子供と触れ合う中で、自身のインナーチャイルドは、目覚めていくのでしょう。

エゴとスーパーエゴ

エゴとは、自分の純粋な欲望を、現実生活の中で実現していこうとする事です。自分の欲望に対し、これを行うのだという「意志を決定する」役割を持ちます。

それに対しスーパーエゴとは、個人のエゴを監視する、無意識下の良心の事です。宇宙生命の意志に、個人の欲望が外れず、社会の中で役割を果たしていく事を促す力です。

みずがめ座の過去世では、自分の欲望の為に生きていたわけではありません。自分のエゴを押し殺し、仲間の為、社会を良くする為に何かを生み出してきたのでしょう。
ここでは「こうであらねばならない」という強い良心に縛られていたはずです。

その結果、個人の小さなエゴを疎かにしてしまったのです。エゴが欠ければ、人としての純粋な心も欠けてしまう事を証明するかのように。

世界の真理を求める過程の中で、人間の心の中にある不純な部分、つまり欲望が、真実を見つけられなくなっている原因であると考えがちです。だから修行をする。自分の中にある不純物=様々な欲望を悪として、それを捨てようとするのです。

最近流行りのスピリチュアル思想の中にもよく見かけます。執着を捨てようとする。お金に対する執着、物に対する執着、不要な人脈・・それらは魂を成長させる為には不要なものとして、手放すことを勧める。スピリチュアル業界ではよく聞きませんか?

これらは一見高貴で大切なことに聞こえる。でも間違えである事が、こうやって学ぶとはっきりとわかるのです。

釈迦が出世をした直後、まずは苦行から始めました。全ての煩悩を・・いわゆる人間の欲望を捨てる修行からスタートしたのです。でも人間の欲望全てを捨てる為には、灰身滅智=身も心も灰にして、全ての執着を捨てることになると。簡単に言えば「身を焼いて死ぬしかない」という結論に至ったのです。だから釈迦は「苦行を続けても、真実には辿り着けない」と止めてしまったのです。

8ハウスで目に見えない世界を体験しようとした。その結果、間違えた魂の融合をしてしまった。
9ハウスで目に見えない世界を思考として捉えようとした。でも真実の答えには辿り着かなかった。
10ハウスでは、現実社会で結果を出さないと意味はないとした。でも地位や名誉では全てを得られなかった。
そして11ハウスでは人々の為に自分の小さなエゴを捨てようとした。

でも、エゴを捨てることは、人間として生まれてきた意味そのものを捨てることであった。

私たちは、宇宙生命という「全体」から「個」としての役割を与えられているのです。
その役割は、現実世界の中で、幸せになること、と言っても良いでしょう。

そして人間は一人ではないのです。他人と同じ世界に生きているのです。
他人から受ける最大の感情が「愛」なのです。

しし座さんは、エゴ=本来の自分自身を取り戻すという学びを経て、大切な人から愛を受け取ることを学びます。
同時に、自分から愛を差し出すことも学ぶことになるでしょう。
そして愛と愛の受け渡しこそが、幸せになる為の条件であることを知ります。

しし座さんに最後に訪れる宇宙からのレッスンは、差し出す愛は、一人のパートナーに対してだけのものではないという事。

全ての人に愛を差し出すことで、世界は幸せになっていくのです。