ハウスの話しをしていると、8ハウスと12ハウスの違いがよくわからないという声を聞きます。どちらも「目に見えない世界」を表すので、確かにわかりにくいかもしれません。
8ハウスの定位置はさそり座♏️、12ハウスの定位置はうお座♓️なので、今回はさそり座とうお座にスポットをあててみたいと思います。
1ハウスおひつじ座♈️から6ハウスおとめ座♍️までは、自分の事がテーマでした。そして自分という枠を超え、7ハウスてんびん座♎️でパートナーとの関係を学びます。人間関係の基本は1対1からです。
そしてこれまで、現実社会で生きる力を身につける事に集中してきた私たちは、他者と触れ合う中で、様々な学びを得て、自分の知らなかった世界も知るようになってきます。
8ハウスさそり座♏️
8ハウスさそり座♏️になると、世界には目に見えない世界も存在するという事に注目するようになるのでしょう。そして一番最初に気になる目に見えない世界が、性にまつわる問題と、生死の問題になるのは自然の流れかもしれません。人はどこから生まれてきて、死んだらどうなるのか?この永遠のテーマに関心を持つのが、さそり座の大きな特徴です。
さそり座の特徴として「オカルト」という表現を使いますが、一昔前までは、オカルトチックな儀式を通して、目に見えない世界を知ろうとアプローチをかけていたと想像されます。そしてこの儀式においては、性を通した過程があったことも。
今ではスピリチュアルという言葉に一まとめにされてしまうので、余計に8ハウスと12ハウスの違いがわかりにくくなっているのかもしれません。
さそり座の特徴で、ある特定の人との心の融合を試みるというのがあります。他者をもっと知りたいと思うあまり、より深い次元で関わろうと、心を一つにしたがるのです。地から片足が離れ、ついには両足までも離れるほどに精神世界に没頭し、心を融合させます。
ここでポイントは、まだ人類全体が繋がっているという次元ではないのです。あくまで7ハウスの1対1の人間関係の延長で、特定の人にだけ心を開いていくのが特徴です。
これには理由があると思います。もし自分と「合わない」人と心を合わせようと思っても、一つになれるはずがないし、仮に合わない人と融合したら自我を崩壊させてしまうからでしょう。
だから、さそり座の大きな特徴は「特定の人にだけ心を開く」という事になります。
いわゆるソウルメイトですね。ここでいう特定な人は、家族や配偶者とは限らず、同性の場合も多いでしょう。同じような目的意識を持ち、心を合わせることで満足ができる関係。ソウルメイトは、ある意味では家族の繋がりよりも深いかもしれません。
さそり座の過去を持つ人、さそり座の未来を持つ人は、とにかくソウルメイトを求めます。人生においてソウルメイトとの出会いが一番大切なのかもしれません。
しかし、さそり座が陥りがちな大きな欠点があります。それは共依存してしまう事。そもそも心の融合レベルなので、共依存どころではありません。だから、さそり座の傾向が強い人は、依存から脱却をして自立することが求めまれます。
11ハウスみずがめ座♒️は、グループや仲間を意味します。でもここでの人間関係は、あくまで依存しない関係、つまり自立した個と個が作り出す、共栄共存のコミュニティを創り上げるステージです。さそり座さんも、このスタイルを学んだ上で、ソウルメイトと共栄共存していけるといいですね。
さそり座とうお座の違いを端的に言えば、目に見えない世界への「洞察力」か「感性」かの違いと言ってもよいかもしれません。
言い方を変えると、さそり座は目に見えない世界へのアプローチが、洞察という、思考を使ったアプローチであるという点です。うお座の感覚的なものとは全然違います。
さそり座さんは、執着心が強かったり、洞察力に優れていたりします。まるで他人の心の中まで、深層心理の中までわかるような深い洞察力を持っています。
でもこの洞察力には2つの欠点もあります。まずは、洞察するのに時間がかかること。直感のように一目でわかるのではなく、あくまで目に見える情報と、目に見えない考察を合わせて、掘り下げて答えを導き出していくのです。
もう1つの欠点は、さそり座の洞察は、間違えている事も少なくないのです。笑 これは、あくまで洞察している主体が、自我=顕在意識であるからだと思います。潜在意識の本当に深いところまで、読みきれない場合も多いのではないでしょうか?
だから次の9ハウスいて座♐️では、目に見えない世界への思考的探求がテーマになるのです。8ハウスの力では不十分だった。目に見えない世界に憧れ、探究もした。でももっと確かな答えが欲しい。こうして9ハウスでは、哲学や宗教を求めていくのでしょう。
12ハウスうお座♓️
うお座の特徴は、まるで魚が海の中をプカプカ泳いでいるようなイメージです。一見つかみどころがない。そもそも地に足がついていない。ただ、誰よりも宇宙生命を感じているのかもしれません。
他者との繋がりに、特定の人という限定した括りもありません。誰にでも同調できてしまう。一目会っただけで、その人の心を直感でわかるような、まるで超能力のような力を持っている人もいるでしょう。
ただし、心があまりにも無防備なのです。すぐに他者のエネルギーを受けてしまいます。知らない人のエネルギーを受けることもある。他者の為に自分を犠牲にすることも厭わず、そうでなくても、いわゆる「気」をもらってしまい、精神を病むことも多いでしょう。
うお座さんは、究極的に繊細で傷つきやすいのです。
もちろん目に見えない世界や、スピリチュアルの世界への関心は非常に高いです。
9ハウスいて座♐️さんと比べてみましょう。いて座さんは、目に見えない世界を思考で捉えようとします。だからどんどん追求する。どこまでも真実を求めて行動する。そして真実に一歩一歩近づいていく自分が嬉しいのです。
うお座♓️さんはちょっと違います。目に見えない世界を探究していても、「このまま勉強していても真実には辿りつかない」とわかってしまうのです。真実に近づけても、ゴールまで行けない事を直感的に悟ってしまうのです。
人間は、心の中に誰でも「真実」を持っています。答えは自分の中にあるのです。でもその答えをわからないのも人間です。そしてその答えを感覚的にわかっているのが、うお座さんなのかもしれません。
9ハウスいて座さんのアプローチは、帰納法的です。しかし12ハウスうお座さんの感性は演繹的なのだと思います。
うお座さんの一般的な特徴は、とても優しくて、他者に同調できる繊細な心を持つことです。お金や物などの物質的なものではなく、他者から認められたり地位や立場を確立することでもなく、うお座さんが一番大切にしているのは、人との繋がりです。
うお座さんは、現実的に愛する人が側にいるかどうかより、愛する人と心や絆が繋がっているかどうかに喜びを感じるのです。
うお座が知っている真実は、きっと私たち人間は、同じ宇宙の生命として一つなんだという事なのではないでしょうか?
他人を傷つけることは、自分を傷つけることになる。他人を癒すことは、自分を癒すことになる。だから他人の為に生きられるのです。
うお座さんの使命は、この世界の真実を、他の人に伝えていくことなのかもしれませんね。極めて自然な形で・・・。