過去世を知ることの意義

生命の個性占星術においては、ソウルリーディング、即ち過去世を読むことは、非常に重要なポイントと捉えています。しかし過去世を知ることは、その意義を間違えないようにしてほしいのです。

私たちは幾世もの過去世を体験してきています。様々な人生を体験してきた事でしょう。
しかし色々学べば学ぶほど、ある特定のパターンを何度も何度も繰り返しているのではないかと思われます。また今世で深い縁がある、例えば親子や夫婦の場合、過去世でも立場を変えて縁し続けてきていると思えるのです。

何が言いたいかといえば、この不思議な縁に潜んでいる「課題」を思い出すことは、非常に大切な事だと思うのです。そしてそのチャンスが、生命の個性占星術を学んでいる人は手にしていることになります。チャンスを手にしていない人の方が圧倒的に多いのですから。

人間は悪いことをしたら、必ずその報いを受けます。いわゆる罰が当たるってやつですね。すぐには受けないかもしれませんが、いつかは必ず受けます。これは避けようがありません。
しかし今世で受けているものの原因が、必ず今世にあるとは限らないという事ですね。過去世に原因があるものも決して少なくはありません。

過去世で積んだ、善根は善業となります。悪根は悪業となります。これが魂に記憶され、今世の生命に引き継がれてくるのです。

ではなんで業を積んでしまうかという事です。これはそれぞれの人に特有の個性があるため、その個性のパターンによって、業を積んでしまう流れに陥ってしまうからです。このパターンを学ぶのがソウルリーディングです。

占星術においては、ドラゴンヘッドに今世の使命が、ドラゴンテイルに過去世のカルマが示されています。さらに言えば、月のドラゴンテイルに、過去世で傷ついた心の状態が示されており、ここから過去世の人生が読み解けるのです。

ドラゴンヘッド・ドラゴンテイルで読み解ける過去世のカルマは、決して甘いものではありません。無意識に刻まれた生命の傾向性の為、意識で判断しようとするとわからない事があるからです。わかりやすく言えば「これは私の事ではない」となりがちなのです。
または、こっちのパターンの方が厄介かもしれません。私たちの無意識下では、過去世の記憶があります。つまりドラゴンテイルをリーディングした時に、無意識で過去世を思い出して、「またあんな体験をしてしまうのか!」と怖くなってしまうかもしれないのです。結果として意識が拒否します。

多くの占星術師が、あまり過去世を読まないのは、この為かもしれません。普通に想像すると、お客様を失ってしまいかねませんね。

ところが学べば学ぶほど、ソウルリーディングは的を得ているのです。そして見事に当たります。カルマに直面してしまうのです。言い方を変えれば、悪い事が起こるわけですね。
やはり占星術師的には、あまり関わりたくないはずですね。笑 なぜなら、カルマに直面することが読めても、カルマを克服する方法を示してあげられないからです。
私も、この課題においては、占星術の範疇ではないと感じています。

それでも、私は過去世を学ぶ必要はあり、学ぶメリットもあると考えます。
なぜなら・・・

過去は変えられません。もし過去に罪を犯したのであれば、それ相応の報いは受けて当然です。
しかし、未来は変えられます。未来は、今の自分が創っていくものだからです。

つまり、過去世の・・正確には今の自分の生命の傾向性を知らないと、過去世と同じパターンを繰り返してしまうからです。昔失敗したことを、またやってしまうという事です。

何で失敗したのか?何が原因だったのか?自分のどこに問題があったのか?
これを知っているか知らないかで、未来は変わります。

もし知らないで生きていたら、かなり高い確率で、また同じ失敗を繰り返します。なぜなら過去世の記憶は無意識下にあったとしても、意識で自覚していないからです。
自分は自覚していないから、自然と同じパターンを繰り返すのです。これが第三者から客観的に見た場合は・・それがよくわかるのです。(自分のことはなかなかわからないのですが笑)

もし自分の生命に、悪いパターンがあれば、それに気がついた方がいいに決まっています。
受けてしまったカルマを克服するのは大変な事ですが、同じ轍を踏まないことは可能なのですから。

過去があるから今がある。
これは、今が未来を創っていることを示しています。
今を変えれば、未来を変えることもできるのです。

過去を知ることは、過去にこだわることではなく、過去を嘆く為でも、恐れる為でもありません。もちろん過ぎ去った過去を変える為でもありません。

過去を知ることは、より良い未来を創る為なのです。
生命の個性占星術を学ぶことは、その鍵を手に入れたようなものなのです。